才能がない!
■ミノワ■
使用魔法:神霊魔法(爆発的な集中力が必要なインスピレーション重視魔法。神憑りや天啓が下る、などといった言葉はこの魔法の特性から生まれた)
神官の家系。
両親とも神官で、彼女も神官になるようにと学園に送り込まれた。
ちなみに学園深等部在学中の兄がいる。兄妹仲は悪くないが、優秀な兄に小さなコンプレックスを抱いている。
冒険小説家志望だがその猟奇趣味により道は険しい。
・現代風にすると、音楽家の両親によりピアノの英才教育を施されるも本人やる気ゼロ。周りからちょっと浮いてるのを自覚しつつも溶け込む気もゼロ。
■エナ■
使用魔法:呪霊魔法(記憶力と注意力が大事な呪具呪文取り扱い注意必須の儀式魔法)
信心深く格式高い家に育った。
家族は祖父母のみ。両親は彼女が子供の頃悪霊に襲われ他界、己も現場に居合わせたが辛うじて難を逃れた。
そのせいか実は極度の怖がりで、神霊魔法を会得したいのも高位法術である悪霊浄化を行いたいため。
しかしその高い注意力が邪魔をして集中力を高められないため会得は難しいのが現状。
・現代風にすると、成績優秀だが音感リズム感は皆無。でも目指すはミュージシャン。世界はわたくしの下僕的態度をとってはいるが実は敬虔なクリスチャン。
■シイ■
使用魔法:精霊魔法(精霊と交感できる者だけが行える精霊召喚魔法)
実家は牧場。両親と弟妹、祖父母の大家族。
精霊に好かれているが、なりたいのは魔法剣士。理由が普通の剣士より相手を傷つけずにすむからという辺りが性格が出ている。
鉄の塊を嫌う精霊を擁護しようと思えば剣士を諦めねばならず、剣士になろうと思えば精霊を切り捨てるしかないのだが、切り捨てられると精霊は悲しみによって数を減らしてしまうので、優しさゆえにどちらも捨てられずにいるという微妙な所。
剣の才能が皆無という所がさらに微妙。
・現代風にすると、努力家で人望も厚い剣道部員なのだが剣道は下手。いい大学を目指すか好きな剣道に携わる道へ進むか、進路問題で悩んでいる。
■カーザ■
使用魔法:生命魔法(精神的に他者と己の壁が殆どないという特異体質による特殊魔法。この魔法力保持者に限り、生きて行くためにも精神鍛練が必要なので特別入学で保護されている。上手く才能を伸ばせば他人を操れるようにもなる。聖者と呼ばれる者は大抵この特異体質の持ち主であったという)
他人の心の声が聞こえるという枷を生まれたときから負った少年。
無口無表情なのはその為。只今精神崩壊を防ぐためにひたすら精神鍛練中。
両親はいるが会うことはなく、生命魔法保持者用の特殊な防護術を施された寮で暮らしている。
植物が好きで精霊魔法に憧れを抱いているが精霊は強すぎる彼の意識浸透力を嫌っている。
・現代風にすると、あまり愛情を与えられずに育った神経症気味の子供。人の顔色を窺う術に長けているものの自己主張は下手。園芸家になりたい花粉症持ち。
■ファレス■
使用魔法:空霊魔法(イマジネーションが大事な感覚重視魔法。身軽な者は大抵この魔法力保持者である)
実家は雑貨屋。両親と姉が一人いる。
彼は魔法力が体内で満ちあふれた状態にある。そのためよく転ぶが無意識のうちに空気の層を周りに作っているのでケガは殆どしない。
が、やはり家族は心配なようで、魔法力を制御できるようになるか回復呪文を唱えられるようになるようにと学園に託した。
将来の夢は身軽さを生かしてダンジョン専門の盗賊。だが致命的に手先不器用で前途多難。
・現代風にすると、勉強はできないが運動神経は抜群。運動部の勧誘を断り続けてロボットを作るために科学部に在部するも機械音痴。
死霊魔法(強い意志力と統制力が必要な、冥府と交信して力ある霊を召喚する攻撃魔法。代償としての生け贄(=敵)が必要とも言われる。魔法の中で唯一攻撃のみの魔法で一番残酷。使用が禁止されている国もある。原理としては実は神霊魔法と似ているが、こちらの方は霊をねじ伏せ使役する意志力と統制力、敵に対して冷酷になれる合理性が必要であり、失敗しなくとも術者にも危険が及ぶときがある)
降霊魔法(己の心を高めて様々な効果を発揮させる感情制御必須魔法。どんな効果が出るのかはその時強く思った事次第。よって生命魔法に次いで精神鍛練が必要な魔法と言われている。だがヒステリックな者ほど強力な魔法が使えるのも事実)