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ある土曜日の朝。

「おい。起きろ」
「う～ん、あと５分…むにゃ…ぐぅ～」
「兄貴起きろって！今日は服買いに行くんだろ？」
「う～？　あ、恵助。おはよぉ～」

なんだか甘々な雰囲気が漂っているが、二人は決してデキているわけではない。
これが菊谷家の日常である。

「ほら、兄貴。起きろ。飯出来てんだから」
「ん～、今日の朝飯は何？」
「スクランブルエッグと焼きベーコン、それとサラダだよ」
「もしかして、恵助が作ったの？」
「そうだよ」
「本当！？俺、恵助の作った飯好き」

二階でこんな会話が繰り広げられていた頃
一階では。
「おはよ~」
「あら、楓香おはよう。パパを起こしてきてくれる？」
「おはよう」
「「おはようパパ」」
「桜助はまだ寝ているのか？」
「あら、パパったら。桜助は補講受けに学校に行ってるわよ」
「あぁ、そういえばそんなことを言っていたな」
「そうよ。　そうそう、今日の朝御飯は恵助が作ってくれたわよ」
「そうか。」
「じゃあ、いただきましょうか。」
「「「いただきます」」」
と、早々に朝御飯を食べ始めていた。
ちなみに、なぜ幸助と恵助が下りてくるのを待たないかというと、
この二人は、ご飯を二階の幸助の部屋で食べるからである。