分岐点 (中編)
薬の乱用で、常に頭の中にモヤがかかったようにすっきりしない。
もしかしたら、本当におかしいのは私なのかもしれない。
みんなの言うことが正しくて、私が妄想の中にいるだけなのかもしれない。
そう感じる。
しかし、竜輝が私の意識をリセットしてくれる。
何度、無意識の世界に連れて行かれても、竜輝が私を助けてくれる。
竜輝が現実に引き戻してくれている。
コップに入れられた、ぬるい水を飲む。
熱くなるだけ、相手の思うツボだ。
冷静にならなければ…。
暴れると薬で意識を失われる。
薬といっても安定剤程度。殺されることはない。
だからといって、このままでは何も進展しない。
外に出たい。
―頭が冷静なうちに、計画を立てなければ
―竜輝、待ってて、必ず助けるから…!