JK☆かるてっと
1−3
「マリー。写真撮るぞ〜?」
「うーいうい」
「はい、坊主」
パシャ−。
「…シュウ兄、そりゃあウケないぞ。凍りついてしまったよ…」
「春なのに寒くなったか…」
「…それもウケを狙ったのか?」
「……これもダメなのか…。マリは厳しいねぇ〜。…まぁいいや、もう1枚撮るぞー」
マリ:見慣れたグラウンドに見慣れた校舎、見慣れた中庭に見慣れた桜の木。初めて見たのは、そこの先生達と新入生の同級生達。
中学ん時もここで生活してたしね。小学校ん時みたいな、フレ〜ッシュ! な気持ちにはなれないよ。
でも、
「はい、坊主」
マリ:対面のない人達の中で、親しき仲の友人ができるかもしれない、ということにはわくわくするね。
「坊主はもういいってば〜」
キーンコーンカーンコーン…−。
「お?」
「入学式、はじまんじゃないの?」
「かもね〜。んじゃ後で教室で会おう」
「あ〜…俺、これから彼女とデートだわ」
「そうなの?」
「ま、心配しなくてもいいよ〜。後で母さん来るから」
「うい〜。キクちゃんによろしくー」
「へへっ☆ じゃね〜♪」
マリ:これからまたよろしくねー。永中E…いや、永高Nや。