扉のむこうの、あなたは、だあれ?
おまけ編③
ところで、あなたが足代くんだとして、扉の向こう側に「何か」がいるとしたら…
あなたなら、どうしますか?
●知らんぷりする
* * * * *
足代のトボケた顔とうわついた足どりを見送るうち、俺には本当にあいつが扉を
開けたのか、疑問に思えてきた。イーカゲンなあいつのことだから知らんぷりして
何もしないでいたとしたら…。
そのとき、突然背後のドアが震え、けたたましく鳴りはじめた!
どんどんどんっ!!
『あ~じ~ろ~君~、居るンでしょ! 居留守使ってもわかりますよぉッ!!』
ぎええええええええええっっ! まままマジで追いかけてきた!?
どんどんっ!!どんどんどんっ!!
足代は? ・・・いない! 逃げやがったか? 話が違うぞオイこら!!
『今日は払って貰いますからねぇ~!』
え?
『踏み倒そうとしても駄目です~うちの店のラーメン代、隣のうどん屋のぶん、
その隣の屋台の…
とにかく半年以上ツケ、たまってるんだからあ! 働いてでも返せ~臓器を売って
でも返せ~っなんなら友達が保証人でも~』
ああっ! 現実は怪談よりコアイ・・・。
「ヤツは『塀の向こう』へ行っちまいそうだ・・・」
終わり。失礼しました(^^ゞ
作品名:扉のむこうの、あなたは、だあれ? 作家名:JIN