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扉のむこうの、あなたは、だあれ?

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おまけ編②


ところで、あなたが足代くんだとして、扉の向こう側に「何か」がいるとしたら…
あなたなら、どうしますか?

●「帰れ!」と怒鳴る


 * * * * *


 足代の青ざめた顔と振らついた足どりを見送るうち、俺には本当にあいつが扉を
開けたのか、疑問に思えてきた。あいつも部屋の中から「帰れ!」と怒鳴っただけ
で何もしないでいたとしたら・・・。

そのとき、携帯がかすかに震え、着信を知らせてきた。俺はなんの気なしに通話ボ
タンを押し、電話に出た。 電話の相手は足代の親からだった。


『…羽柴君ですね。今、病院で息子が…秀雄が亡くなりました。バイクで走ってい
たところ、飛び出して来た女の子を避けようとして…トラックと衝突して…。
救急病院に運ばれ、3時間の手術の甲斐も無く…』

 後は涙声で聞き取れなかった。

俺は背筋がぞぞっとうすら寒くなるのを感じた。
「今亡くなった、って!? じゃ、ここにいたのは・・・・・・!!」


 やはり彼女に連れて行かれてしまったのか・・・。なぜかとりとめもなくその
思いが頭の中を渦巻いた。


「ヤツも『扉の向こう』へ行っちまった・・・」

 
                                 BAD END