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オリーブの枝

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「おーい鳩子」
「え?」
「おぉ、よかったよかった。また無視されてるのかと思った」
「あ、ごめん」
「ずっとぼぉーとしてたみたいだけど、どうしたの?」
「べ、別になんにも……」
「お、なんか怪しいな」
「うるさいわね!」
「わかったわかった、何も聞かないよ」
「まだ何も言ってないじゃない」
「だって、声を荒らげるから……」
 はぁーとため息をつく鳩子。少しの間沈黙が続いた。お互い次に言う言葉を捜しているようだった。
「ねぇねぇ」
「なに?」
「パンツ見えてるよ」
 指を差して言った。
「え、うそ?なんて言うわけないじゃない。パジャマでどうやったらパンチラするのよ」
 まったく恥ずかしげもなく言い放った。
「いや、ちょっとなごむかなぁと思って」
「なごむわけないでしょ、セクハラよセクハラ」
「ご、ごめん」
 再び沈黙。ぎこちない雰囲気が続く。なんとも初々しいようなもどかしいような、そんな間だ。
「……見たいの?」
 口を開いたのは鳩子だった。
「はい?」
 忠司は耳を疑った。狐につままれたような顔をしている。
「だから…パンツが見たいのかって……」
 さっきとは違い、少しもじもじしながら恥ずかしそうに言った。
「そ、そうだねぇ……見たくないって言ったら嘘になるかも……」
 忠司もかなり動揺していて、自分でも何を言っているのかわからなかった。
「って、何言ってるんだろ……私」
「いや、俺のほうこそ……」
 お互い緊張度が増している。
「い、いいわよ……」
「は、はぁ、それはどうも……」
 素直に喜べず、首を傾げている。
「鼻血出さないように気をつけなさいよ」
「そんな心配いらないよ」
 パジャマの下に手を掛けた。溜めに溜めて、下ろし始めた。
「なんかもったいつけてて、しかも脱ぐ感じもエロいね」
「嬉しくもなんともないわよ」
 すすっと下ろしていく。徐々にパンツが見えてきた。
「その徐々に見せる感じは、魅せる演出ですか?」
「は、恥ずかしいだけよ!」
 すると、かわいらしいショーツが目に飛び込んできた。
「おお、ずいぶんとまぁ。フリフリがついてていいね」
「いちいち感想言わなくていいわよ!」
 純白のフリフリのついたショーツで、実にそそられる。下着のほうに目がいくと共に、露になった太腿にも熱い視線が注がれた。あまり健康的とはいえないが、すらっとしていて見ごたえはある。忠司はごくっと息を呑んだ。
「男の人ってこういうの見て楽しいの?」
「そうだねぇ、あからさまに見せるよりは、偶然の拍子にちらっと見えたほうがそそられるな。チラリズムってやつかな。隠された部分を垣間見ると共に、それを隠そうと慌てる感じが個人的には好きかも」
 忠司はもはや開き直って、ペラペラと話している。
「……変態」
 顔を赤らめ、手で下を隠して言った。

作品名:オリーブの枝 作家名:ちゅん