未定
心のない僕ら
僕は居た。何処にいるのかも、誰がいるのかも分からない。音もない、何も見えない。ただ、そこに居るしかないという強烈な絶望と、くらくらするような圧迫感に襲われていた。本当になにも知らないし、分からないのに。刹那、焼けつくような激しい痛みが、喉元に走る。内側を掻き毟られているよう。猛烈に苦しい。息をするのもままならない。だけど、安堵感で喉以外は楽で、希望さえ感じる──。
ふわり。何とも言えない浮遊感で目が覚めた。息が荒い。ぽとりと滴が落ちてくる。額を触ると、じんわり汗が滲んでいた。咄嗟に喉を