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陰陽戦記TAKERU 後編

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 タイムトンネルの中は見た目と違い、現実世界のように身体の自由も飛行も思いのままだった。
どこかのアニメや特撮みたいに不安定な空間の歪みの影響で苦しいとか、体がバラバラになりそうだ…… みたいな感じは無い、
勿論ここは普通の空間と違い下手すると別の時間に飛ばされてしまうのは分かってる、俺達は互いの手を放さないように手お互いの手を握り締めていた。
『しつこい奴等め、いい加減に諦めろっ!』
 道真がグワッと開いた口の中から怪光線が発射、しかし俺達はそれを交わした。
「美和さんっ!」
 俺が言うと美和さんは右手の弓を突き出した。
「悪鬼滅殺っ!」
 渾身の力を込めた光の矢が放たれて道真の口の中をぶち抜いた。
『ぐあがあっ!』
 道真は顔を歪めると俺は右手の鬼斬り丸を逆手に持ち変えた。
「頼むぜ皆っ!」
 5つの宝玉が光を放ちながら刀身から分離すると目の前で光の五亡星を形作った。
『今よ、武!』
『我等の力で!』
『やれ、少年君!』
『今回だけは期待しますっ!』
『行けっ!』
 俺は鬼斬り丸を光の五亡星の中に渾身の力を込めて放り投げた。
「これで終わりだぁ―――っ!」
 俺や仲間達の全ての思いを込めた光の刃は閃光となって道真の顔面を貫いた。
『ギャアアアアー――――っ!』
 道真は断末魔の声をあげた。
 そして奴は実態を維持できなくなったのか、黒い粒子となって消え始めた。
 5つの宝玉は俺の元に戻ると全部かき集めて奴に背を向けて出口に戻った。