繋がったものは9
下から旦那のあごに、キスをして、「して。」 と、腰を上下に揺すったら、旦那が覆いかぶさってくる。
「やりゃできるやんか? 」
「あたりまえや。」
何年も同じ相手にやっているのだから、どうすれば琴線に触れるかくらいはわかるというものだ。無口で無愛想な俺が、こういう台詞を吐くのが、一番、腰にクるらしい。
「用意もええこっちゃ。」
「ゴムはええけど、ローションは使てや。痛いのは勘弁。」
「はいはい、そらもう、しっかりと解させてもらいますで。トロトロの熱々までな。」
「おまえ、やっぱり、おっさん臭いで。」
「なんでもええわ。」
お互いの服を脱がせて、一度、しっかりと抱き合う。互いの体温を感じると、ほっとする。ここにある体温は、自分のものだと実感できる時間だ。ゆっくりとキスをして、その間に、互いの身体を探り合う。テンションを徐々に上げていく時は、もういう触れ合いが長い。どちらかが、仕掛けて、そこからが本番だ。
「いたっっ、齧るなっっ。」
「・・・イヤやってっっ・・・」
「もうちょっとやから。」
どっちも攻めたいから、攻撃が急所になってくると、かなり暴れることになる。そのうち、俺が抵抗しなくなるまでは、この攻防が続く。それが楽しいと、旦那は言うのだが、俺は恥ずかしくてしゃーない。