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繋がったものは1

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 内心で、ボケてみたが、それはない、それはないと、セルフでツッコミ返した。人嫌いの俺が他人様に優しくすることは、絶対にないからだ。窓の外は、ちと寒そうな色になっている。今日あたり、しし座流星群だというのに、空はどんより灰色だ。こら、絶対に見られへん。その前のも雨やったし、今年は流れ星とは縁がない。部分日食は、辛うじて見られたけど。そんなことを考えて、面倒事は記憶の底へ追い出した。



「みっちゃん、今、堀内さんから連絡あった件やけどな。」

 すぐに、東川さんが飛び込んできた。まあ、そう大袈裟にせんでも、と、俺はへらへらと笑って手を振った。

「いらんから。集団下校とかせぇーへんから。」

 興信所が突き止めてくる可能性は、どのくらいあるかわからへんが、そう高くはないやろう。それなのに、今から護り固めるのは、やりすぎや。

「まだ、ヒットしてないのに、おかしな動きするほうかを危険やて。」

「堀内さんから興信所のほうは教えてもうたから、そっちの探りは入れとくぞ? 」

「うん、ヤブヘビにならん程度でお願いします。できたら、依頼者、聞きたい。」

 俺の平穏な生活を騒がす人間は、どっかでのたれ死ぬように呪いでも送ってやりたい。特に、俺の家族やった浪速家の人間が噛んでたら、ほんま、叩き殺す方向でお願いしたいところや。今更、何がある。もう、完全に縁なんか切れている。
作品名:繋がったものは1 作家名:篠義