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自分を認める。

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美由紀のサイトに訪れた私は驚いた。トップページにはどーんと大きく美由紀の写真が載っている。それも上目使いでアヒル口で、完全にぶりっ子ポーズだ。というかそもそもサイト名からして可笑しい。「みゅみゅ☆らんど」……もう少し何か無かったのだろうか。
 取り敢えずサイトのコンテンツを色々見てみることにする。「♪プロフィール♪」というリンクをクリックするとまた美由紀のぶりっ子した写真が出てきた。年齢の欄には「18歳」と書かれている。実際より2つ上の数字だ。大して変わらないこの鯖読みに意味はあるのか。全体的に「カワイイカンジ」の言葉が連ねてあり、私はだんだん吐き気を催してきた。そもそも背景も文字もピンクってどういうことだ。
 見るに堪えなくなった私は後半をさっと斜め読みし、戻るボタンをクリックした。次に「♪ギャラリー♪」と「♪ボイス♪」を見る。「♪ギャラリー♪」には大量の様々な美由紀の写真が置かれていた。可愛くぶりっ子したポーズの写真や、モデルのように格好つけて立っている写真……普通のプリクラ写真もあった。「♪ボイス♪」には無理矢理出しているのが分かる美由紀のロリ声(?)がこれまた大量にあった。「おにいちゃ〜ん、あのね〜、だっ、だい、す……えへへっ、なんでもないっ!」……内容は大体このようなものばかりだった(と言っても3個しか聞いていないのだが)。下の方には「R-18」という注意書きのあるものもあり、私はそこでやっと美由紀が鯖を読んでいる理由が分かった。
 一通り見終わり、今度は「♪ビィビィエス♪」をクリックする。そこで私はまたぞくっとした。
 荒れている。
 掲示板には、「デブスがきめえんだよ氏ね」とか「トップの写真可愛いです! ブタさんみたいで><」とか「VIPから来ますたwww」とか、そんな書き込みばかりが並んでいた。

 私は夢のような感覚を抱きながらウィンドウを閉じた。何だか、色々と信じられなかった。美由紀がこんなサイトを運営していることも、こんな写真や音声をアップしていることも、こんなに炎上していることも、実感が沸かない。美由紀がこういうことをする子だとは思っていなかった。けれどそれ以前に、現実で顔と名前を知っていて、一緒にお喋りしたり遊んだりするような子が、ネット上ではこんなことをしていてこんなことになっているというのが上手く受け入れられなかった。

作品名:自分を認める。 作家名:aZ@休止中