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主人公とある人物の出会った時の感じ

それはある任務で、一人、敵地へ赴いた時だった。
偵察にと訪れた街は、主人公が着た時には既に壊滅状態にあった。
そんな街の惨状にも感情を動かすことなく、『唯一生きている』人の気配をたどる主人公。
たどり着いた場所は、他同様に崩されかけた元・教会だった。
恐れることなく、いつ崩れるかもわからない教会に足を踏み入れた主人公は、教会の奥にある巨大な――傾いた――十字架へと歩み寄る。
しかし、主人公の目的は、こちらに背を向けている“人物”だった。

その人物が持っている刀が、ぎりぎり届かない場所で立ち止まった主人公は、静かにその人物の背中を見つめる。静寂を先に破ったのは、背中を向けているその人物だった。

『人の一生はあまりにも短い・・・。君は、そんな人生を無駄にしたと思う時はあるか』

その人物は、振り返らず――依然と傾きかけた十字架を見つめながら――そう主人公に訪ねる。
しかし、主人公は何も答えない。
その人物も、返事を期待していたわけではないのか何も言わない主人公を気にした様子も無く、再び黙り込んだ。

次に沈黙を破ったのは、主人公だった。

『俺（私）は、この世界に生まれてきたこと自体が無駄だったと思っている』

その答えに、その人物はゆっくりと振り返って見せた。

その瞳は、とても純粋に、なんの汚れも知らないような、そんな輝きを湛えていた。