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拝み屋 葵 【肆】 ― 師道隘路 ―

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* 後書き *


 拙作をお読み下さり、ありがとうございました。

 またまた自己満足後書き頁です。(読み飛ばし可)
 「肆」は「四」を大字で書いたものです。
 表紙の絵は2009年の夏に描いたものです。ほぼ同時期に今回『師道隘路(しどうあいろ)』の内容も決まっていました。「師匠として守るべき道は、狭く険しい」という意味になります。
 実はあと二話分ストックがあるので、また一年後ぐらいには【五】を書くと思います。(2011.01現在 予定は未定です)
 ノープランで書き進めているお師匠様の話を完結させないと、先に進めないもので。

 天狗の話です。
 有名な役行者(役小角)が連れていた式神・前鬼も、天狗に分類されているらしいのです。大峯前鬼坊という名前が付けられています。また、役行者も法起坊という天狗名を持ち、別格で扱われています。
 妖(あやかし)の種類が鬼から天狗へと変わったのは、平安末期のことです。陰陽道から仏教へと時代が変わったことを象徴しています。この辺りのことを調べると、興味が尽きません。インドから渡ってきた神様(カルラなど)も天狗になっているし、毘沙門天も天狗なのだそうです。
 また、山に登れば天狗になり、河へ入れば河童になるという説もあります。

 市松人形。
 髪が伸びる人形の都市伝説は有名です。
 諸説様々で、昔は人毛を使って作られていたわけですが、人の髪の毛は死後も少しの間は伸び続けるのだ、とか、人形の頭に縫い付ける際、髪を二つ折りにして真ん中の部分を埋め込んでいたので、緩んで偏り、長くなったように見えたのではないか、など。
 もともとのデザインからして怖いわけですが、なぜあのデザインが採用されたのかという点に興味があります。


 今回から方言「どす」を使うようになっています。前回までと話し方が変わっていることには気付かないでください。「どす」の使い方には、いまいち自信がありません。生温かく見守っていただけるとありがたいです。

 最後までお読み下さり、ありがとうございました。
 どうぞ、今後ともごひいきに。