特別強攻機動隊 美少女拷問惨殺団
「よぉーしっ! 今度こそ全員逮捕してやるーっ! それにしても何だこのしゃべり方は。 俺は幼稚園かぁー!。」
翔! 確かにお前は幼稚園だ。 少しは自覚しろ!。
「それにしても俺の下着を盗んでいくとは、アホな犯人だ。」
「まさか野郎がはいていたパンツとは知らずに、今頃、頭からかぶって喜んでいるんじゃないだろうな。」
翔の予想は見事に的中していた。
翔は、萌え萌えゴスロリ風の戦闘防護服を着て、例の水筒を提げると、愛車「セルボット」(黒い軽自動車)に乗込み敵地へと向かった。
敵地についた翔(萌)は、まず、特殊な方法で、特強航空隊に信号を送った。
特強航空隊は信号を受け取ると、待機していた、翔龍(AV8B短距離/垂直離着陸機)と、飛龍(UH-1ヘリ)がエンジンを始動し始めた。
次に、セルボットに搭載されている、ロケット砲を大型ダンプのエンジンに命中するようにプログラムすると、 隣のRV車に催涙弾を、更に隣のワゴン車に信号弾が命中するようにプログラムしてから、エンジンを切らずに出てきた。
犯人たちが、翔(萌)の体を押さえつけようとすると、翔(萌)は、また水筒のボタンを押した。
今回の場合は、ボタンを押すことによって3つの信号が送られる。
1つ目は、特強航空隊に、こちらの現在位置と発進の信号を、 2つ目は、セルボットに発射の信号を、 そして、3つ目は、凶暴なガリニャン部隊(12匹の猫)に出撃の信号が送られたのである。
普段はゴロゴロと寝ているだけの間抜けな猫たちだが、ある周波数の信号を聞くと、豹変する。
自分の前足で、檻(ケージ)の鍵を開けると、飼い主である翔(萌)を助けるため勢い欲く飛び出していった。
龍太郎の操縦する翔龍は、約30kmの距離をわずか2分で、翔(萌)のいる場所に到着した。
機種を下げて下を見渡した龍太郎は、ダンプカー等がセルボットに破壊され、誘拐された少女たちが無事なのと、翔(萌)の周りの犯人たちが、翔(萌)と猫たちによって、ボコボコにされていることを確認した。
しかし、見張りをしていた犯人たちが他の車で逃げようとしているのを発見すると、翔龍から特大の捕獲網を発射して、残りの犯人たちを捕らえた。
見張りをしていた犯人たちは、ヘリでさえ30kmの距離は10分近くかかると見ていたであろうから、翔龍の機動力を予測していないのは当然だ。
飛龍(UH-1ヘリ)が到着すると、完全武装の隊員たちがロープを伝って降りてきた。
事件はついに解決し、特強と翔は初陣を勝利で飾ったのである。
翔と山本の話を聞いていた龍太郎は怒り狂っていた。
龍太郎「職務怠慢!甘い!甘すぎる!翔!お前は幼稚園だ!いい加減、大人になれ!」
翔と山本の話の内容は、こうである。
翔「山本さん、俺、春奈と別れたくないので、少なくとも来春の卒業まで、ここにいたいんですけど」
山本「しょうがねーなー、じゃあ、当分ここを根城にするか!」
ちなみに今までの特強の本部は、千葉県の松戸市である。
今は亡き、翔の祖父は、戦時中ここにいたことがある。
その話は「東京クライシス(核ミサイル迎撃)編」で詳しく語るようになるかもしれない。
夏休みが終わると、春奈と翔(萌)は、まるで何事も無かったかのように、いつものバスに乗り、学校へと向かった。
しかし、ひとつだけ違っていたことがある。
翔(萌)は、もう、例の水筒を提げていなかったのである。
作品名:特別強攻機動隊 美少女拷問惨殺団 作家名:ヘルファイア