ソラノコトノハ~Hello World~
琴葉が誰かに積極的に話しかけられているのを初めて見る勇哉は、その光景を冷静に眺める人物に言葉をかける。
「お前はいいのか?」
「まぁ……アンタ達みたいに直接、話せる訳じゃ無いからね。ついでにホノに紹介して貰うわよ」
「そうか……」
なにはともあれ、志津香たちがこちらの世界へ足を踏み入れてくれたお陰で、肩の荷が少し軽くなったような気がした。
しかし、お決まりのポーズで穂乃香たちの言葉をルーラに届けていた琴葉は、どこか寂しそうな顔をしていた。そして穂乃香たちの質問に対する返答で聞こえてくるルーラの声が、なんとなく前の日に比べて小さくなっていたことが少し気になったが……。
作品名:ソラノコトノハ~Hello World~ 作家名:和本明子