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聖霊学園

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一方その頃瑠璃はというと。
独自の人脈と情報網で、光明高校の敷地面積、校舎の設計図から、花澤深咲本人やその周辺についてなどの情報を募っていた。
瑠璃のパソコンのフリーメールに、ある人物からメールが届いた。インターネット上で“ネロ・ダーク”、“nero_dark”、“黒闇”などと名乗っている有名なハッカーだ。通称ネロ。
「よし、聡志(サトシ)からメール来た」
聡志とは、闇坂聡志(ヤミサカサトシ)――二つ名は“聖闇(セイアン)の聡志”である。
ネロはネット上で謎の人物だ。子供なのか年寄りなのか、学生なのか働いているのか、男か女か――そのどれもが噂すら流れない。
それは学園が動いているからだった。ネロの正体は聖霊学園高等部3年で上級クラス第位の闇坂聡志なのだった。元々趣味で始めたハッカー業だったのだが、ネロすなわち聡志の情報が漏れたら学園の情報も一緒になって漏れないという保証はない。
という訳でネロの正体は学園のトップシークレットの一つでもあった。
瑠璃はネロの秘密をバラさない代わりに、ネロを自分の情報屋として雇っている。
「さて、と」
瑠璃は送られてきたメールをクリックした。
そのメールは、今まで光明高校に行った学園の生徒の功績のリストが乗っていた。どうやら5組のコンビ――10人もの生徒が行っているらしかった。一番古いものが去年の暮れに行った、瑠璃の知らない人物だった。
その中に、瑠璃は信じられない名前を見た。それは瑠璃の知り合いである、上級クラス1位と2位。彼らが行っても収まらなかった程の酷い虐めとはどのようなものだろうか。だからこその“グループ仕事”なのだと瑠璃は実感した。
スクロールして行けば、次は花澤深咲の周辺の人物の写真とプロフィール、深咲との関係が事細かに記してあった。
作品名:聖霊学園 作家名:秀介。