sunrise 002
かき氷
かき氷が溶けだした
てらてらと甘さが張り付く
僕の家の古時計が怒って僕を急かすんだ
尻尾ばっか振ってわめいたわりに
収穫は今ひとつ
人目につかないように重ねといた
プラネタリウム破ってかけっこ
カモフラージュが得意な
ウィスキーの瓶振りかざしては
恋人が月で踊ってる
居心地の悪さに溜め息もでないよ
漣に襲われた
ぐらぐらとお湯がにたってる
君の家の若年寄が怒って僕を急かすんだ
虚勢ばっかはって叫んでたくせに
収穫はまた今ひとつ
人目につかないように重ねといてね
プラネタリウム破って転んだ
カモフラージュが得意な
ウィスキーの瓶振りかざしては
恋人が月で踊ってる
居心地の悪さに溜め息もでないよ
カモフラージュが得意な
彼等の嘘振りかざしても
僕たちは月で踊らない
居心地の悪さに溜め息もでないよ
傷口に
染みた氷のように
作品名:sunrise 002 作家名:川口暁