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アレキザンダー・ジョン
アレキザンダー・ジョン
novelistID. 16123
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お腹が、痛い(8)

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二人とも、何処に行ってしまったんだろうか。
二人が消えてから、もうすぐ一月が経つ。

「清水先生、沙耶と鴛太郎ってどこに行っちゃったんですか?」
清水、というのはボクらのクラスの担任で、丸々と良く太っている気持ち悪いおばさんだ。
「ああ、葉月さんと風間くんのこと?二人は東京に引っ越したらしいわよ?二人から、聞いてなかったの?」
彼女の顔には、白粉が異常なまでに濃く塗りたくられていて、しゃべるたびにソレがこっちに飛んでくる。
それにしても二人同時になんて変ねぇ、と白粉達磨がつぶやいていたが、白粉がこっちにかかってきたのが気持ち悪くて、吐き気をこらえて「ありがとうございます。」とだけ言ってここから立ち去った。

…東京、か。あの白粉達磨の言ったことを信用する気はなかったが、それ以外に手がかりもない以上仕方がない。
「…東京、か。」
もう一度、呟いてみた。