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ジェスカ ラ フィン

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マスの水瓶」を作ってもらう為に「ペバー・ランセの崖」へ飛び出して、「ア
パプルードの海水」で土を練った。それを、水瓶を「バラダラマスの町」にい


る奴隷職人、レッソと釜戸で焼いて3日後に「フェダリダダマスの水瓶」を作
った。聖なる星々が集まる水瓶である。ソフサラコマは、「ライファモンの神
殿」を脱走したのである。エクアクスに、「フェダリダダマスの水瓶」の埋ま
った「ライファモンの神殿」の隠し場所を言う為に。





「エクアクス!!」

夜の砂丘から飛び出したソフサラコマは、.東の向こうから、飛び出して来
た怪盗ジャックと、アーリャンスンゲサの墓守の1の鈴虫のトピニカデドーと、
リギーに追いかけて来た。

「兎よ!! 待て!! エクアクスに何を言う気だ?! ならば、エクアクス
を殺してやる!!」

リギーは奴隷達を重力で吹っ飛ばした。僕も吹っ飛んで、倒れた砂丘にソフ
サラコマが走って来た。

「『ライファモンの神殿』の地面に、『フェダリダダマスの水瓶』を隠し
た!! 伝説では、天空に最も近い場所で、『フェダリダダマスの水瓶』に入
れた『アパプルードの海水』を、空に浸すと、『センファビルの天の川』に行
けるらしい!! レッソは、殺されてしまったけど、『アフマンドの染み』を
持つ君なら、『ゴペルチェンジャーの銀の眼冑』を手に入れて、『テンペライ
モンドの神殿』から『文明国スワンダ』に行けるだろう!! 僕は『フェダリ
ダダマスの水瓶』を作った!! 『文明国スワンダ』の端で、『フェダリダダ
マスの水瓶』を使うんだ!! シンラークとホチョーチが閉じ込められている、
『センファビルの天の川』に行って、『ソピョーゾギャニアンの宇宙』の切れ
端か、大道芸人ソンハから『パパロメのぼろ布』を貰うんだ!! リギーに殺
されたパパロメのぼろ布の染みから、『ソピョーゾギャニアンの宇宙』が復活
する可能性があるが、『ハニャレソスルダの滝の水』を浴びなければ、復活す
る可能性は無い!! 『ソピョーゾギャニアンの宇宙』を『シッグベジナの鋏』
で切り取って、『パパロメのぼろ布』にパッチワークのように縫い付けるん
だ!! もちろん『メッタラー針』と『シュプレンナの宇宙の糸』が必要だけ
ど…」

ソフサラコマが銜えて来た携帯電話にメールが来た。

「『セブンスターの木』の近くの『パッチワークの丘』」

という内容のメールだった。

「…きっと、その通りにしないといけないんだよ!! 写真が付いている!!
その通りに…そして『ダイラコダラム』の世界を平和に…そしたら…会える…」


ソフサラコマはそう言うと、咄嗟に後ろを振り向いた。怪盗ジャックとトピ
ニカデドーが、飛び掛って来た。ソフサラコマは『ユンドググ汚水道』に流さ
れたので、もうジョイントは使えない。「パパロメの巡礼」の奴隷達は逃げた。
僕は、ソフサラコマを抱いて、飛び退いた。トピニカデドーに、抱いた腕を食
いちぎられ、ソフサラコマの腹を貫通した。

「うわぁぁぁぁぁ!!!!…」

ソフサラコマは、血を吐いた。リギーは、砂の大津波を起こした。僕達は、
吹っ飛んだ。砂が治まり、ソフサラコマは砂丘に倒れていた。ジャックの重力
で、体が、伸びるように吹っ飛んだ。捻れて、血を吐いた。僕は黒い汗と血を
流して倒れた。リギーが、剣にジョイントを溜めて、ソフサラコマに突き刺し
た。

「…ソフサラコマ!!!!」

僕は手を伸ばして叫んだ。ソフサラコマは目を真ん丸く開け、血を吐いて、
バタッ、と砂丘に落ちた。リギーは剣の血を払った。

「奴隷ソフサラコマは死んだ。遺体を包んで『巡礼』を続けろ。そして、お前
もあと12ヶ月で死ぬのだ。前と同じような屈辱を味わってな」

リギーは言った。羽を広げ、笑った。僕は怒り狂った。怒りのあまり、全身
から力が漲り、右腕にブレードを出した。破けた肩の麻を破いて、腰巻だけに
なり、砂原を駆けた。そして、トピニカデドーの胴体を斬り裂いた。立て続け
にブレードで腹を切った。トピニカデドーは血を吐いた。そして、ブレードを
腹に突き刺して、空中に離した。両手を広げ、ジャックとトピニカデドーを睨
み付け、衝突させ、爆ぜさせ、勢いよく地面に叩きつけた。ジャックはステッ
キを伸ばした。僕は腹にステッキを食らって、唾を吐いた。ステッキを掴んで、
背負い投げをして、電撃を伝わらせた。遥か彼方まで吹き飛ばすと、遠くで巨
大な砂柱が上がった。すぐに飛んで来たジャックの、胴体を切り裂いた。血が
噴き出し、ジャックは死んだ。トピニカデドーの口を真っ2つにした。血が顔
にかかり、連続で腹を裂いた。頭を飛ばした。リギーの出番だった。互角に戦
った。奴隷達が、何処にも見えなくなっていた。空中戦だ。僕はリギーの攻撃
をほとんど交わした。

「チッ!!」

リギーは舌打ちをして、僕との戦闘を止めて、上空へ飛んで、両手を広げた。

「『パチャラグルの流転』!!!!」

リギーはそう叫ぶと、鎧を砕いて、大地震を起こした。

「3度目の『パチャラグルの流転』だ!!」

地上の奴隷達が叫んで、頭を押さえてしゃがみ込んだ。重力の衝撃を受けて、
僕は砂丘に突っ込んだ。「パチャラグルの流転」が1瞬にして完了した!!


なんだ?! 上に、吹っ飛ばされる!! 僕達だけじゃない!! リギー
は?! ヘーミッドの砂が、上から、ドドドド!!!! と、落ちて来る!!

「うわぁぁぁぁぁ!!!!」

僕は叫んだ!! もの凄い光景だった。突然、重力が逆さになって、地面に
叩きつけられた。血を吐き、砂を吐いた。此処は?!?!

「『バーギャリアンの宇宙』だ!!」

リギーは言った。

「ホメネカは、上の『テンピョーテイレンの宇宙』に置いてきてしまった!!
ここまで手こずらせるとは!! 私は、『パパロメの間欠泉』を通って、『リ
ッドホール』を通過して『ソンデワン』に入り、太陽を近づける儀式を済ませ
るとしよう!! 脱走でもしてみろ!! すぐに砂を溜めて、太陽で蓋をして
地獄にしてやる!! ソフサラコマの遺体をくれてやる!!」

そうリギーは言って、ジャックの死体を掘り起こし、復活させ、バシュゥゥ
ゥ…!! と音を立てて、彼方へ飛んでいった。僕は、起きた。そしてソフサ
ラコマの遺体の前に立った。血で顔が汚れているソフサラコマ。僕はソフサラ
コマの遺体を破けた麻で包んだ。「パパロメの巡礼」は長い列を作って続いて
いた。僕は狐のダズバグルフ盗賊団の下っ端に、

「次、リギー様に刃向かうとどうなるか分嘗ているんだろうな」

と言われて、鞭で叩かれた。僕はソフサラコマの遺体を両腕で抱えたまま、
「パパロメの巡礼」を続けた。



それから30日間歩き続けた。「バラダラマスの町」で受けた刑罰よりは全
然楽だった。ソフサラコマの遺体は、傷んで、腐っていたが、虫がつかないよ
うに、常々チェックして、歩き続けた。3000人以上の殉教者の巡礼だった。
さらに20日間歩き続けた。8月に入ろうとしていた。目前に、「ユグスの森」
作品名:ジェスカ ラ フィン 作家名:丸山雅史