とある学校の委員会は!
放送委員が見つめる先は、まさしく全国目指してるバレー部さながら。
回転のかかったサーブ。
できるアザなんて気にしないような体を張ったレシーブ。
正確無比のトス。
ボールがどうにかなるのではないかというくらいのアタック。
もう、委員会同士の交流とかどうでもいいと言わんばかりの気迫と勢いに満ちていた。
「さて……ビデオとかカメラとか用意して大人しく放送委員するかな」
よろよろと立ち上がりながら、体育館を出る音喜多。
「カメラにボール当たったりして……」
なんかすると、必ず何か壊れますよね。
観音寺の呟きは、既にいない彼には届いていなかった。
作品名:とある学校の委員会は! 作家名:文殊(もんじゅ)