とある学校の委員会は!
ホームルーム プロローグらしきもの
―たとえば、委員会活動を本気になってやれるだろうか。―
たとえば、の話である。
花の高校生時代、かけがえのない青春をどう過ごすか。
それは後々考えたところで、全く意味のないことである。
汗水を部活に捧げ、暑い最中に文化部が羨ましかった運動部。
正直に言えば苦労なんて変わらない、と言いたかった文化部。
帰宅部上等、自分は自由だと言いながらバイトしてた人。
学校を引っ張るリーダーとして辛酸なめながら頑張った生徒会。
何にもしてないわけじゃない、友達を求めてるのだ、といった人。
実に、さまざまである。
その高校生時代のかけがえのない青春を。
たとえば、委員会活動に注げといわれたらどうだろう。
これまで生きてきた中で、本気で委員会活動をした人はいるだろうか。
この話は「そうしてみたら、こんな風になれます」と言う例ではない。
そう言うには、あまりにも普通の委員会とはかけ離れているからだ。
しかし、内申点のためでも。
さっさと帰りたいのになかなか委員が決まらなかったからでも。
やりたくないのに、周りの押しに負けたからでも。
本気になって委員会活動をしてみると、意外と面白いのかもしれない。
これは、そういうメッセージを含んでいるのか、とおぼろげに思ってほしい話である。
作品名:とある学校の委員会は! 作家名:文殊(もんじゅ)