顔 上巻
取調室には、一之瀬と大川が残された。
大川は、小山の義憤にも似た怒りが解らなくも無かった。
というよりは、小山同様、一之瀬を殴りつけたいところだった。
が、俺がそれをしてどうなる?と自重した。
と、同時に、何故俺がこんな取調べをしなきゃならんのか
と無性に腹が立った。
饒舌になった一之瀬の口は、その後も減ることは無かった。
小山を嘲った笑いの後に、だらしなく開いた口から舌を出した。
苛立った大川を見ると、また笑い出した。
おっさん、金髪女とやったことある?
あいつの肌って、それほど綺麗なもんじゃない。
日本人の色白女のほうが、肌は綺麗でね。
ケドさ、やっぱり体のつくりがさ、日本人とは大違いだぜ。
大き目のアソコにぶちこんでやってさァ
腰を振るたび、バレーボールみたいな胸を揺らしてさ。
俺の体の下で、金髪揺らして、あえぐ表情なんて、最高だったぜ。
「もぅ、いい・・。」
なんだ?おっさん、立っちまったのか?
オレのさ、オレの家族や親戚は医者になったヤツが多いんだが
オチこぼれの叔父貴がいてさ。貿易商やってんだけど。
金髪の女房もらったんだよな。