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ハロウィンの夜の殺人

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報告書2


「あの時叔父さんに殺されていた方が良かったかしら」
語り終えたアマンダは無表情にそう言った。
私はそれには答えなかった。
変に答えて興奮されても困るからだ。
「そうよ、私は死んだ方がいいのよ」
突如アマンダは笑い始めた。
もう手遅れだ。
そう思ったから私は近くにいた看守に目で合図を送った。
看守がうなづいたのを確認すると私は無言で立ち上がった。
「待ってよ刑事さん!待ってよ!私を殺して!殺してよぉぉぉぉ!」
アマンダが叫んで立ち上がろうとした。
しかし手錠に阻まれ中途半端な体制になってしまう。
すぐに看守がやってきてアマンダを取り押さえた。
「待って!待ってよぉ!」
不気味な笑い声を上げるアマンダを無視し私は取調室を後にした。
聞いた話によるとその後彼女は自分の房で首を吊ったらしい。
まったく愚かなことをする。
さあこれで報告も完了したことだろう。
この事件もすぐに闇の中に消えることになる。
いずれ私の記憶からも完全に消えることであろう。
作品名:ハロウィンの夜の殺人 作家名:逢坂愛発