小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

朧木君の非日常生活(12)

INDEX|14ページ/18ページ|

次のページ前のページ
 


途切れそうになる意識の中で導きだした答え。
多分、間違いないだろう。
「・・・・・・! ばれてしまったのかい? 何故分かってしまったのかは分からないが、隠しはしないよ・・・・・・僕は━━鎌鼬村の生き残りだ」
ほらね、やっぱり。
「座敷ちゃんもことは生前から知ってる。僕としたことが、失態だね」
そう言って蜻蛉さんは、うっすらと笑みを浮かべた。
隣にいる座敷ちゃんは相も変わらず無表情を貫き通している。
「朧木くん、そのことは今度詳しく話すよ。今は朧木くんの命が最優先だ」
「大丈夫、君は君のことを心配してて」
座敷ちゃん、君なんて他人行儀すぎるだろ。
「・・・・・・朧木くんでいいよ」
俺がそう言うと、座敷ちゃんは一瞬黙り、言い直した。
「朧木くん」
うん、よろしい。
「蜻蛉さん、お願いがあるんだ」
もうダメそうだ。
また、意識が遠退く。
「なんだい?」
「少し寝てもいいかな?」
限界だ。もう目も開けてられない。
二度と目覚めないかもしれないのに。
「そうだね、少し休んだ方がいい」
それじゃお言葉に甘えるよ、蜻蛉さん。
「おやすみ」
また暗闇が俺を包んだ。