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凡人の非日常

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―数十分後

右手に2つ左手に3つ、計5つの紙袋を持って俺は先生の後ろを歩いていた。
「まだ買うんですか?」
嫌味っぽく言ってみる。
「買いたいのがあったらね。」
嫌み、意味なし。
「ねぇ、あの人超かっこよくない?」
「ヤバい!!!めっちゃかっこいい!!」
もちろん、俺に向けてではない。先生に向けてだ。
女性の近くを通り過ぎるだけで黄色い声。
等の本人は全く気にせず俺の前を歩く。
「流石だなぁ。」
小さな声で呟く。
「何か言った?」
先生がこっちを向く。
「気にしないでください。」
「うん、気にしない。」
そう言って、俺の左手から紙袋3つをかっさらい、空いた左手が先生の右手に捕まる。
いわゆる、手をつなぐってやつ。しかも、先生はそのまま歩き出してしまった。思った以上にビクついてしまった。それが伝わってないと願う。
「せっ先生?ちょ…なにしてんですか?」
「何って?手つないでんの。」
それは幼稚園児でもわかる。
「そーゆうことじゃなくて、こういうことは・・・。」
テンパリ過ぎて言葉が浮かばない。
「こういうことは、恋人同士がするものって言いたいんでしょ?」
「わかってるんじゃないですか!!」
「当たり前だろ?俺はこれでも先生だよ。」
「わかってるんだったら手はなしてください。」
「やだ。」
子供か!!お前は!!
「やだって・・・。男同士で手つないで何が楽しんですか?気持ち悪いだけでしょう?」
「楽しいよ?鈴木君の感情が手に取るように伝わってくる。」
俺の方を向いてニコッと笑う。
その笑顔はさっきの動揺したよねっと言ってるようにみえる。
「・・・たったそれだけの為にこんな目立つことしてるんですか。」
「理由はそれだけじゃないよ。ただ純粋に手をつなぎたいって思ったから。どっちかというとそっちの方が上かな。」
・・・意味わかんない・・・。男の手をつなぎたいって男が思うか?先生に関われば関わるほど先生がわからなくなる。
「まじで意味わかんないです。」
「映画代がこれで済むって考えたら、良いもんでしょ?」
もう何が良くて、何が悪いのかわからない。ただわかってるのは
「何言っても先生には通用しない。」
「よくわかってるじゃん!」
「今日一日で学べました。」
「流石、俺。先生なだけあるね。」
「先生のクセに生徒の意見聞かないのはどうかと思います。」
「おなかすいたなぁ。そろそろ、昼にしよっか!」
俺の精神は一体いつまでもつだろうか・・・。

作品名:凡人の非日常 作家名:アメ