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里海いなみ
里海いなみ
novelistID. 18142
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子供は大人に恋をする

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おかえりなさい


あれから浅田さんはまたお仕事に戻ってしまいました。それというのも、「とりひきさき」っていう所がおうちの近くだったのと、僕がいけない事をしているのをパソコンで見ちゃったからだそうです。僕は嬉しいのと恥ずかしいのと半々で、いってらっしゃいを言うのを忘れてしまいました。
お掃除も全部終わって僕がやる事はもうありません。テレビに映っている数字は18:50になっていました。もうちょっとで浅田さんが帰ってきます、浅田さんが帰って来ないとご飯が食べられないので僕のお腹はきゅうきゅういっぱい鳴っています。浅田さんが準備してくれていたおやつはとっくに食べてしまいました。浅田さんが言うには、「せいちょーき」というので僕はいっぱいお腹がすくらしいです。お腹がすくなら、「せいちょーき」なんてこなくていいのに。

「浅田さん……まだかなぁ……」

おっきなソファの上に寝転がってテレビを見ます。本当はテレビじゃなくて、テレビの画面に出てる数字を見てます。今は18:54だから……あとちょっとだっていうのはわかります。僕はまだ時計がわかんないので、また今度浅田さんに教えてもらわなきゃいけません。
玄関から、がちゃって音がしました。

「マコー、ただいまー」
「浅田さんっ」

おっきな荷物を持った浅田さんが玄関に立っていました。白いビニールのそれはスーパーの袋だよって前に教えてもらった事があります。とってもとってもお腹のすいていた僕は思わず浅田さんの長い足にぎゅうって抱きつきました。浅田さんはそんな僕の頭に手を乗せてぽんぽんと撫でてくれました、浅田さんの手は大きくてあったかいから僕は大好きです。足に僕をくっつけたままで浅田さんはキッチンへとまっすぐ向かいます。お外が寒かったのか、浅田さんの足は冷たかったです。僕はずっとおうちの中にいるので、寒かったり暑かったりっていうのはあんまり感じません。毎日浅田さんが丁度いいあったかさになるようにしてくれているかららしいです、でも僕は一体どの機械がそうしてくれているのかわからないので不思議です。
キッチンについた浅田さんはビニール袋からいっぱい食べ物を取り出しました。今日のご飯はなんでしょう。

「浅田さん、今日のご飯は何ですか?」
「うん、寒いからシチューにしようと思ってね」
「わぁ! シチュー大好きです!」

あったかくてとろんってしたシチューが僕は大好きです。嬉しくてまた浅田さんの足にぎゅうって抱きつきました。
浅田さんは僕を抱っこして、おんなじ目線になる所まで持ち上げました。なんで持ち上げられたのかわからなくて、僕は首を傾げてしまいましたが次に浅田さんが言った言葉ですぐに分かりました。

「言う事は?」
「あっ……えと、あの、浅田さん、おかえりなさい!」
「よく出来ました」



それから僕たちは、ちゅうをしました。