朧木君の非日常生活(11)
「何やっているの?」
━━ッッッッッッッッッ!!!!!!
日本人形に飲み込まれかけた瞬間、後ろから声がした。
またしても反射的に後ろを振り向いた。
今度は何もいない訳がない。
そこには確かに声の主がいた。
おかっぱ頭に赤い振袖、身長は百センチそこそこの女の子。
「ここに何か用?」
おかっぱ頭の女の子は感情の籠ってない声で言った。
「くくく、朧木くん。予想通りの期待通りだよ」
何故この状況で笑えるんだ、蜻蛉さん。
「朧木くん、さっき物音がした時、言いそびれたんだ」
そして蜻蛉さんは不敵に笑った。
「この民家には・・・・・・」
作品名:朧木君の非日常生活(11) 作家名:たし