小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
かいごさぶらい
かいごさぶらい
novelistID. 16488
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

かいごさぶらい<上>お茶の間とヘルパーさん

INDEX|4ページ/4ページ|

前のページ
 

(お袋ちゃんやないわなー、病気のせいや!)と、呟く私。





 《2005年7月》

   「このひとなー、え~ひとやねん、ねぇー!」ヘルパーさん、その(5)

2005/7/1(金) 午後 0:37
某月某日 母は、要介護度5である。四六時中見守りが必要だ。寝ている時も、何時、徘徊するか解らない。ケアマネージャーさんの配慮で、月に2回、日曜日にヘルパーさんを派遣して頂き、私は、武道の稽古に当てることになった。

「ただ今!、お袋ちゃん、帰りましたよー!」玄関から大声をかける。

「あー、おかえり、にいちゃんや!、どこいっとったんなー!」

「うん、剣術の稽古に00までいっとったんや!」

「いつーぅ」

「うん、朝からや!」

「そうかいな!、しらんかったー、なんで、ゆえへんのん?」

「うん、ちゃ~んと、言うたよ、ね~ヘルパーさん」と傍らで出迎えて頂いたヘルパーさんに。

「00さん、お兄ちゃん、行ってきま~す、言うて、行きはったよ!」と、ヘルパーさんが。

「しらん、きいてへん!」

「まあー、嬉しそうに、00さん、早よ、帰ってきて良かったね~」と、母の表情を見ながらヘルパーさん。

「ふふ~ん、にいちゃんなー、このひと、え~ひとやねん、ねぇ!」と、母が笑顔でヘルパーさんの顔を見る。

「わあー、00さん、有り難うございます。褒めてもらいました!」ヘルパーさんも笑顔をこぼす。

「何時も、お袋ちゃん、見てくれはるヘルパーさんやんか~」

「なに、ゆ~てんのん、いま、きはったんやでぇ!」

「今日は、終始、笑顔で落ち着いたはりましたよ~」と、ヘルパーさんが、それとなく母の様子を聞かせてくれる。これが有り難い。

「そうですか、お袋ちゃん、ヘルパーさん、好きやもんな!」

「00さん、じゃ帰りますね!、またね~」

「いくの~、にいちゃん、いきはるんやて~」ちょっと、不安げそうな顔をする母。

「うん、また、明日きはるからな!」

「ほんま!、また、きはる?」

「00さん、また、来ますよ~!」と、それとなく、母の表情を察し、母の両手をなでながら、笑顔で。

「バイバ~イ」と、玄関先で振り向き、ヘルパーさんが。大きく手を振るヘルパーさんに、母は名残り惜しそうに同じように大きく手を振る。(お袋ちゃん良かったなー)。