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冒険倶楽部活動ファイル

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 写真の中の皆は凄く活き活きしていた。私は魚に詳しくないし魚屋さんでよく見かけるお魚だったけど皆にとっては自分で釣り上げた思い出だった。それを見ていると私は思わず笑顔になり吹き出してしまった。
「どうしたの〜?」
 隣りに座っていた舞加奈ちゃんが尋ねてくる、
「あ、ごめんなさい…… みんな楽しそうだなって……」 
「うん、楽しかったよ。あ、何だったら写真まだ見る?」
 すると功治君が本棚の中にある一冊の本を持って来た。それはアルバムだった。最初のページには冒険倶楽部設立の写真があった。実は冒険倶楽部ができたのは今から2年程前らしい。
「僕は幼馴染の功治と羽須美の3人で一緒に作ったんだ。そうしたら功治が龍太郎を連れて来て羽須美が舞加奈を連れて来て5人の倶楽部になったんだ。」
 それからみんなで結構冒険(遊んだ)と言う。みんなでペットボトルに手紙を入れて海に流したり町中の猫を数えたり公園の空き缶を幾つ拾ったかとか、このアルバムには倶楽部の設立からの思い出が詰っていた。写真は焼増しして皆持っているがこの土蔵のアルバムは完全な保存用としてここ居残っている。この思い出のアルバムを見終わり十波君達の話を聞く内に私は完全に打ち解けていた。それこそ時間を忘れて気が付いた時は夕方の音楽が鳴り響いていた。
「それじゃあね〜」
 舞加奈ちゃんや羽須美ちゃん、龍太郎君に功治君はそれぞれ帰っていった、それじゃあ私も……
「待って、ほのかさん……」
「えっ?」
 すると十波君は私に言った。
「ゴメン」
「ど、どうしたの?」
「いや、勝手に盛り上がったり君を冒険に誘ったりしてさ」
 十波君は頭を下げた。
「本当にゴメン、勝手に巻き込んでおいてこんな事言うのも何だけど、もし迷惑なら断ってもくれても構わない、皆には僕が言って置くから、」
「それは……」
 私は口ごもった。でも彼らの言う冒険がどんな物か見て見たいと言う好奇心はあった。それに次の日はいつも通り暇だったので十波君達の誘いを受ける事にした。
「ああ、そうそう。河合さん…… どんな色が好き?」
「色? えっと…… 白かな?」
 何でそんな事聞くのかな?
 それだけ話すと明日の9時にここに集合と言う事だけ聞いて帰宅した。
作品名:冒険倶楽部活動ファイル 作家名:kazuyuki