朧木君の非日常生活(7)
「さぁ・・・・・・本当に本当の本題だ。僕は根本的な部分を何も語ってはいない」
蜻蛉さんは言葉を区切り続けた。
「根本的な部分ではないね・・・・・・この話の結論だよ」
やっぱりこの人はそうなんだ。
全てを見透かしている。
全理解している。
だから、今日蜘戒さんに会いに来たのだろう。
実際に原因が何か分かってしまったのだろう。
例え分かっていなくても、何かしら真相に近付いたのだろう。
「さぁ、始まりは既にクライマックスさ、朧木くん」
蜻蛉さんは不敵に唇を吊あげた。
作品名:朧木君の非日常生活(7) 作家名:たし