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Scene12

ふわりと不意に背中を包まれる。
背中から伝わる体温と耳元をくすぐる吐息と髪。
それからほのかに漂う甘い香り、程よい圧迫感と彼女の柔らかさ。
その全てが心地よい。

私は唯一視界にとらえることのできる腰に巻きついた腕に自らの手を重ね、体の重みを預けていく。
全てを受け止めてもらえるような安心感。

今彼女はどんな顔をしているのだろうかと想像しながら、私は幸せに包まれていた。