失敗ダークネス
「って言うか、レンリラスボスかよ!」
「凄いよね、レンリ先輩とさや先輩のコンビとか勝てる気しねーもん、俺」
「きょんちゃんが魔法使いってのも“らしい”よなー」
「て言うかなんでのんの夢なのに若干きょん視点なの?」
「そんなの知らないー。あたしだって魔法使いたかったー」
「まあ…ほら、のんは魔法向きじゃないしさ」
「ちょっ、何そのかわいそうな子を見るオーラ!」
「そう言えば今日きょんは?」
「え? なんなの無視なの?」
「委員長とでーと」
「あー青春ですなー」
「…って言うか、おまえらなんでおれんちに来てんの」
「「「あ、ラスボス」」」
「………もうほんと、帰れよバカども……」
吉田廉理が心底うんざりした顔で吐き捨てた。