続・三匹が行く
「……だって、さっきまでいた町が……ここ、だよな」
「……数百キロどころの騒ぎじゃないよな」
「そうだねえ、ここからなら一番近い町まで歩き詰めで3日って所かな?」
冗談のような口調だが、冗談などではない事は二人には嫌というほど分かっていた。
「……三日間歩き詰め!?」
「本気か?」
それが嫌なら、また転移の魔法使ってみる? 今度は何処に飛ぶかなあ」
どこかうきうきと言ったイジューインに、ため息をついてセンリはそれを却下する。
「海の上とか陸の孤島とかだとそれこそ洒落になんねーから、やめとこうぜ」
「じゃあ、頑張って歩こうか」
にっこりと笑顔で言ったイジューインに、センリは疲れたように頭を垂れ、チヒロは乾いた笑いを浮かべたのだった……
(To be continued 続々・三匹が行く)