真紅の村
「ソレ、ワダシノ携帯ナの今カラ返しテ!!!!」
「きゃっ!」
そのあまりにも、恐ろしい気迫にミナトは携帯を落とした。
恐怖で震える自分の肩を抱きながらその場に座り込む。
そのとき、また電話がなりだした。
恐る恐る携帯をとりボタンを押す。
「今、屋敷ノ前にイルの…。」
そういうと、電話はまた切れた。
「や、屋敷?」
そう考えていると、また電話が鳴り出した。
「今、屋敷ニ入っタわ。」
も、もしかして近づいてきてるの!?
嘘、今屋敷に入ったって…。
じゃあ、ここにももうすぐ。
そう考えていると、ゾッとするような空気がミナトを襲う。
振向いたらいけない、そのような感覚が本能でわかった。
ミナトは恐る恐るゆっくりと振り返る。
しかし、そこには何もなくミナトはほっと息を吐いた。
そのとき
「ワダシの携帯…。」
目の前に目が飛び出し顔が血で真っ赤になった女の人がいた。
「いやぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!!!!!!!!!」
そのまま、ミナトは暗い闇に意識をうずめた。