たかが映画、されど映画
リバー・ランズ・スルー・イット
1992年監督 : ロバート・レッドフォード
出演 : ブラッド・ピット、クレイグ・シェイファー、トム・スケリット
脚本 : リチャード・フリーデンバーグ
音楽 : マーク・アイシャム
レッドフォードが監督又は脚本をつとめた中で最高の一本。
出来の良い兄と、才能を生かせずにいる弟、この設定と弟役のビッドの演じ方が「エデンの東」を想起させるけれど、大きな違いは父親の存在。
二人を隔たりなく愛し、フライフイッシングを通して川と語り合う術を教え、生きる道さえ伝える、そんな親にはなれそうもない私は、二重にも三重にも胸を打たれます。
川に寄り添って生きるかの如く、自然と人生を重ね合わせた、アメリカ映画には珍しい種類の湿度を持った作品。
レッドフォードの監督としての資質をまざまざと見せ付けた傑作です。
作品名:たかが映画、されど映画 作家名:しん よしひさ