蛇の目
はぁ、どういった夢だったのですか?
「いやなぁ夢だった、と。男ん兄弟が皆死んでしまって。」
「女どもが、必死に田植えしても、たかが知れておって。」
「どこからか知れん男が入ってきて、この地が穢されて。」
「この地を守らんといかん・・そうゆ、夢を見たんだってさ。」
「でぇ、戻ってみたらぁ、そのとおりになっていた・・と。」
まるで、白ヘビさまが御呼びになったような・・・。
山本権造は、深く静かにコウベを垂れた。
「戻ってみたら、田んぼは荒れ放題で、
ばあさまとおんなのモンが3 人しか居らんで。
他所から来た男共が、土地ぃとおんなぁ狙っていた。
権造さんが還ると、次第にいなくなった。
どうも川辺ん家が、噛んでおったらしいがァ。」
ビデオのテープチェンジを行なう時間が来た。