きえたミットのなぞ
エーヴァ・ロッタ・リサンデル
カッレ・ブルムクヴィストは、野原にいました。たしかにそこにいました。そこにいて大の字にねそべってアンデスを待っていました。もうすぐバラ戦争がはじまるというのにアンデスはやってきません。
名探偵 真の冒険
真は、算数の綬業をうけていました。てんでうわのそらでうけていました。そのため先生が、「5わる4は4あまり1なのよ」といったときいすごと後ろにひっくりかえってしまいました。 ガッシャーン! あまりに大きな音のためクラス中がふりむきました。その時真はいすを立て直すところでした。あの音には自分が頭を打ったのもはいっていると思いながら。
放か後、真は見習い探偵塾があるためコウモリいじめが出来ませんでした。それは、悔やんでもくやみきれないものでしたが・・・・・。
消えたミットの謎
初めてこの町に来た人ならマーガーの家の物置をみてくびをひねるだろう。はてさて、この家はどうしたものだろう?
なぜってそこの物置の扉には<私立探偵少年クラブ>とどう考えても12、13の子が書いたような文字でかいてあるからだ。そして、それはそのとおり子どもが書いたものなのだった。ある日の午後ジニーは大きな重い箱と、タイプライターをかかえてその変なかんばんのかかっている物置にやってきた。その名のとおり、そこは探偵事務所だった。だが、この探偵団は昨日始まったばかりでまだ事件の一つだって解決してはいなかった。そのため<事件解決ずみ>と書かれたとんでもなく大きな箱はまだ空っぽだった。この探偵団の団員は全部で4人。ジニーとマーガーとムッセとロンだった。「おはよう!」もうとっくに午後2時をまわっていたが他にいう言葉がみつからないのでジニーはそういった。「ああ、おはよう」不機嫌にマーガーは答えた。「あれを見たら今何と言わなきゃならないかわかるとも!」そう言いながらマーガーは部屋の向こうを指差した。ジニーはそっちをみてみた。あわいうすもも色の壁紙がすすだらけになっていた。「おやまあ!」それからすぐに「きれいなもようですこと!」といった。「難問解決にぴったりね!」するとマーガーのくぐもった顔がきゅうにぱっと明るくなった。「そりゃいいぞ!」「これ、猫の足跡ね」とジニー。「まず第一に猫がなぜここにきたか」おもおもしくジニーはいった。そして虫メガネをもってくると念入りに壁をしらべた。「みょうにたかいところについてるわね」それからかべのでっぱりをしらべた。そして羽がずたずたになったチョウの死がいをつまみあげた。そして外にもっていくと土に埋めた。猫はこれをつかまえようとしたんだね」ロンがいった。「ええ」ジニーもいった。そして机の上のすすのびんを指差した。「であれをたおしたのね」「そうそういうことさ」「よし、かんばんに書きに行こう」ロンがいった。「なーにを?」ロンはいみありげな目つきをして、ニヤリとわらった。そしてマジックインキを持って外にでた。
消えた ミット事件
その日の午後はすずしかった。夏の初めだからだろうか。気温は25度。マーガーの家の裏の物置の扉にかかっているかんばんが風にゆれていた。「おーいロンはやくしてよね」ジニーがさけんだ。手にはミットをはめていた。ジニーのこしにまいてあるウエスト ポーチの裏ポケットにはミットのミニチュアが入っていた。あとの2人も同じだった。ロンはミットを取りにいっていた。だが30分してもロンはもどってこなかった。「2時半。あとちょっとで3時」うで時計を見ながらムッセがいった。マーガーはひょいひょいとボールなげをしている。これを見たらマーガーが怒っているのがわかる。それから30分してロンはもどってきた。手には持ちきれないほどの荷物をもっている。どれもこれもほこりをかぶっている。「なんだいそりゃ?」「探偵道具28。」まるで商品のラベルを読んでいるかのようにロンはいった。「そう」ジニーはつんとしていった。これではじめてロンは自分がマーガーとジニーを怒らせたのをしった。まったくとんでもないことをしたとロンは後悔した。なぜってあの2人こそ世のなかで一番ややこしいひとなのだ。「ごめん」ロンはいった。「でも・・・・これやくにたつよ、しもんとりのこなとかかくだいきょうとか・・・」とたんにマーガーの顔がぱあっとあかるくなった。「そりゃほんとか?」「うんほんとだとも」そういいながらロンはほっとした。もう安全な位置になったはずだ。もう安心できるだろう。「僕、おいてくるよ」ロンはそういって事務所にはいっていこうとした。が、その後ろからマーガーが呼びかけた。「ぼくのミットを取ってくれないか」「オッケー」ロンは中にはいっていった。しばらくして悲しげな顔をしてロンは出てきた。手には自分のミットしか持っていない。「おい、ミットとってくれといったろう!」マーガーは怒っていった。「ああ、たしかにそう言ったとも」ロンは悲しげに言った。「だがない物はとれないだろ?ちがうか?」「おい!」マーガーの赤い顔がいきなり青くなった。「本当か!」「ああ」ロンの顔も前よりいっそう悲しくなった。一瞬の間ジニーは頭がこんがらがった。マーガーのミットがなくなるなんてありえるだろうか?いいやありえない。あのミットはマーガーの一番の宝物だ。まったく何度マーガーにあのミットをみせびらかされただろう?ジニーはマーガーの一番のお気に入りなだけあって何度もあのミットを見なくてはならなかった。ようやく考えがまとまった。そうだ!これは事件だ!第2の事件だ。その時ジニーは事務所の階段にひらりと薄桃色のぬのが消えていくのがみえた。「これは事件よ!」ジニーはさけんだ。「そうだ!」マーガーもさけんだ。「調査かいし」ジニーは階段の所へとんでいった。ロンの拡大鏡で念入りに床を調べた。するとうっすらとだれかの足跡が浮き出てきた。
犯人はだれか?
カッレ・ブルムクヴィストは、野原にいました。たしかにそこにいました。そこにいて大の字にねそべってアンデスを待っていました。もうすぐバラ戦争がはじまるというのにアンデスはやってきません。
名探偵 真の冒険
真は、算数の綬業をうけていました。てんでうわのそらでうけていました。そのため先生が、「5わる4は4あまり1なのよ」といったときいすごと後ろにひっくりかえってしまいました。 ガッシャーン! あまりに大きな音のためクラス中がふりむきました。その時真はいすを立て直すところでした。あの音には自分が頭を打ったのもはいっていると思いながら。
放か後、真は見習い探偵塾があるためコウモリいじめが出来ませんでした。それは、悔やんでもくやみきれないものでしたが・・・・・。
消えたミットの謎
初めてこの町に来た人ならマーガーの家の物置をみてくびをひねるだろう。はてさて、この家はどうしたものだろう?
なぜってそこの物置の扉には<私立探偵少年クラブ>とどう考えても12、13の子が書いたような文字でかいてあるからだ。そして、それはそのとおり子どもが書いたものなのだった。ある日の午後ジニーは大きな重い箱と、タイプライターをかかえてその変なかんばんのかかっている物置にやってきた。その名のとおり、そこは探偵事務所だった。だが、この探偵団は昨日始まったばかりでまだ事件の一つだって解決してはいなかった。そのため<事件解決ずみ>と書かれたとんでもなく大きな箱はまだ空っぽだった。この探偵団の団員は全部で4人。ジニーとマーガーとムッセとロンだった。「おはよう!」もうとっくに午後2時をまわっていたが他にいう言葉がみつからないのでジニーはそういった。「ああ、おはよう」不機嫌にマーガーは答えた。「あれを見たら今何と言わなきゃならないかわかるとも!」そう言いながらマーガーは部屋の向こうを指差した。ジニーはそっちをみてみた。あわいうすもも色の壁紙がすすだらけになっていた。「おやまあ!」それからすぐに「きれいなもようですこと!」といった。「難問解決にぴったりね!」するとマーガーのくぐもった顔がきゅうにぱっと明るくなった。「そりゃいいぞ!」「これ、猫の足跡ね」とジニー。「まず第一に猫がなぜここにきたか」おもおもしくジニーはいった。そして虫メガネをもってくると念入りに壁をしらべた。「みょうにたかいところについてるわね」それからかべのでっぱりをしらべた。そして羽がずたずたになったチョウの死がいをつまみあげた。そして外にもっていくと土に埋めた。猫はこれをつかまえようとしたんだね」ロンがいった。「ええ」ジニーもいった。そして机の上のすすのびんを指差した。「であれをたおしたのね」「そうそういうことさ」「よし、かんばんに書きに行こう」ロンがいった。「なーにを?」ロンはいみありげな目つきをして、ニヤリとわらった。そしてマジックインキを持って外にでた。
消えた ミット事件
その日の午後はすずしかった。夏の初めだからだろうか。気温は25度。マーガーの家の裏の物置の扉にかかっているかんばんが風にゆれていた。「おーいロンはやくしてよね」ジニーがさけんだ。手にはミットをはめていた。ジニーのこしにまいてあるウエスト ポーチの裏ポケットにはミットのミニチュアが入っていた。あとの2人も同じだった。ロンはミットを取りにいっていた。だが30分してもロンはもどってこなかった。「2時半。あとちょっとで3時」うで時計を見ながらムッセがいった。マーガーはひょいひょいとボールなげをしている。これを見たらマーガーが怒っているのがわかる。それから30分してロンはもどってきた。手には持ちきれないほどの荷物をもっている。どれもこれもほこりをかぶっている。「なんだいそりゃ?」「探偵道具28。」まるで商品のラベルを読んでいるかのようにロンはいった。「そう」ジニーはつんとしていった。これではじめてロンは自分がマーガーとジニーを怒らせたのをしった。まったくとんでもないことをしたとロンは後悔した。なぜってあの2人こそ世のなかで一番ややこしいひとなのだ。「ごめん」ロンはいった。「でも・・・・これやくにたつよ、しもんとりのこなとかかくだいきょうとか・・・」とたんにマーガーの顔がぱあっとあかるくなった。「そりゃほんとか?」「うんほんとだとも」そういいながらロンはほっとした。もう安全な位置になったはずだ。もう安心できるだろう。「僕、おいてくるよ」ロンはそういって事務所にはいっていこうとした。が、その後ろからマーガーが呼びかけた。「ぼくのミットを取ってくれないか」「オッケー」ロンは中にはいっていった。しばらくして悲しげな顔をしてロンは出てきた。手には自分のミットしか持っていない。「おい、ミットとってくれといったろう!」マーガーは怒っていった。「ああ、たしかにそう言ったとも」ロンは悲しげに言った。「だがない物はとれないだろ?ちがうか?」「おい!」マーガーの赤い顔がいきなり青くなった。「本当か!」「ああ」ロンの顔も前よりいっそう悲しくなった。一瞬の間ジニーは頭がこんがらがった。マーガーのミットがなくなるなんてありえるだろうか?いいやありえない。あのミットはマーガーの一番の宝物だ。まったく何度マーガーにあのミットをみせびらかされただろう?ジニーはマーガーの一番のお気に入りなだけあって何度もあのミットを見なくてはならなかった。ようやく考えがまとまった。そうだ!これは事件だ!第2の事件だ。その時ジニーは事務所の階段にひらりと薄桃色のぬのが消えていくのがみえた。「これは事件よ!」ジニーはさけんだ。「そうだ!」マーガーもさけんだ。「調査かいし」ジニーは階段の所へとんでいった。ロンの拡大鏡で念入りに床を調べた。するとうっすらとだれかの足跡が浮き出てきた。
犯人はだれか?