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恋するワルキューレ 第三部

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辻本は許しを請う様な目で弁解をしようとするが、ローランはそんな言い逃れを許さなかった。
「ヒロミが何の邪魔をしたって言うんダイ? 逆じゃないか? 実際にキミらこそボク達のビジネスを邪魔している。キミの言うことは信用できないネ」
「だからそんなつもりはなくて……」
「だったら、もう帰ってくれないカ!?」
「うう…………」
辻本はそれ以上何も言う事ができず、その場から逃げる様に立ち去った。
ほのかな恋心を抱いていたローランに誤解され拒否された悔しさから、その目に涙を浮かべていたが、少女マンガのヒロインのヒロインの美しい女の涙ではない。
化粧もしていない彼女に涙は似合わないし、何より女らしからぬ絶叫が響いていたからだ。

ちくしょおおおーー! あの女あああーーー! 
ワイから男を盗りやがってーーー! 絶対、許さへんからなあーーー!

* * *