朧木君の非日常生活(4)
神隠し編 其ノ二
丑三つ時に入る十五分前。
俺達、三人は陰鬱な雰囲気を放つ鳥居の目の前に立っていた。
――藪地蔵の森
神隠しの名所。噂ではなく都市伝説。
「朧木くん、この鳥居を抜けた瞬間から、藪地蔵の森の領域だよ」
蜻蛉さんが、言った。
そう、俺たちは『神隠し』に会いに来た。
「私は、神隠し楽しみ」
対して鬼火ちゃん。鬼だから怖くないらしいが、神VS鬼は明らかに神が勝つでしょうね。でも、最初から負ける戦いなんてありません!
「神隠しならぬ、鬼隠し編だね」
・・・・・・・それ、「ひぐ○しのなく頃に」だよね?
ダメだよ。パロディーなんてやったら。
まずそしたら、俺達死ななきゃいけないんだから。
某会社のCM風に言っちゃうならば。
ダメ! 絶対!
「それじゃ、さっそく行こうか」
蜻蛉さんがそう宣告した。
その声色は恐怖で震え、畏怖の感情に包まれていた、訳ではない。
歓喜、興味、さながら遠足に行く小学生の様だ。
それはそれで滑稽だ。
「ちょっと待ってよ、蜻蛉さん。まだ心の準備が」
「なんだよ、朧木くん。ニートだろ?」
ニートのお前に言われたくないよ。
「さぞかし親もニートなんだろうね」
「どっちの親もニートじゃない!」
産みの親―両親
生みの親―作者
この二つをかけてみました。
うまい! これうまいよね!
「わたしもニート?」
「違うよ、鬼火ちゃん。安心しなさい」
いいの。鬼火ちゃんはニートでいいの。俺が養ってあげるから。
・・・・・・? 俺って親の仕送りで生活してるから、養うのは俺の親なのかな?
「朧木くんって、鬼火ちゃんに甘いよね」
「そうかな?」
あなたがたまに憎たらしいからじゃないかな。
「ひどいなぁ、朧木くん。憎たらしいだなんて」
「そういう所だ!」
どうやって人の心読んでるんだよ! 全く。
「だって文面に書いてあるじゃないか」
「もう帰れよ!」
「朧木くん、何が書いてあるの?」
「鬼火ちゃんだけが、心のオアシスってことだよ」
「嬉しい」
・・・・・・ッッ! てっきり「?」って首を傾げると思ったんだけど、まさかの反応だよ。
なんてカワイイ子なんだろう。
神隠しに会う時は一緒だよ。
丑三つ時に入る十五分前。
俺達、三人は陰鬱な雰囲気を放つ鳥居の目の前に立っていた。
――藪地蔵の森
神隠しの名所。噂ではなく都市伝説。
「朧木くん、この鳥居を抜けた瞬間から、藪地蔵の森の領域だよ」
蜻蛉さんが、言った。
そう、俺たちは『神隠し』に会いに来た。
「私は、神隠し楽しみ」
対して鬼火ちゃん。鬼だから怖くないらしいが、神VS鬼は明らかに神が勝つでしょうね。でも、最初から負ける戦いなんてありません!
「神隠しならぬ、鬼隠し編だね」
・・・・・・・それ、「ひぐ○しのなく頃に」だよね?
ダメだよ。パロディーなんてやったら。
まずそしたら、俺達死ななきゃいけないんだから。
某会社のCM風に言っちゃうならば。
ダメ! 絶対!
「それじゃ、さっそく行こうか」
蜻蛉さんがそう宣告した。
その声色は恐怖で震え、畏怖の感情に包まれていた、訳ではない。
歓喜、興味、さながら遠足に行く小学生の様だ。
それはそれで滑稽だ。
「ちょっと待ってよ、蜻蛉さん。まだ心の準備が」
「なんだよ、朧木くん。ニートだろ?」
ニートのお前に言われたくないよ。
「さぞかし親もニートなんだろうね」
「どっちの親もニートじゃない!」
産みの親―両親
生みの親―作者
この二つをかけてみました。
うまい! これうまいよね!
「わたしもニート?」
「違うよ、鬼火ちゃん。安心しなさい」
いいの。鬼火ちゃんはニートでいいの。俺が養ってあげるから。
・・・・・・? 俺って親の仕送りで生活してるから、養うのは俺の親なのかな?
「朧木くんって、鬼火ちゃんに甘いよね」
「そうかな?」
あなたがたまに憎たらしいからじゃないかな。
「ひどいなぁ、朧木くん。憎たらしいだなんて」
「そういう所だ!」
どうやって人の心読んでるんだよ! 全く。
「だって文面に書いてあるじゃないか」
「もう帰れよ!」
「朧木くん、何が書いてあるの?」
「鬼火ちゃんだけが、心のオアシスってことだよ」
「嬉しい」
・・・・・・ッッ! てっきり「?」って首を傾げると思ったんだけど、まさかの反応だよ。
なんてカワイイ子なんだろう。
神隠しに会う時は一緒だよ。
作品名:朧木君の非日常生活(4) 作家名:たし