小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

ツインテール探偵くるみの密室

INDEX|13ページ/21ページ|

次のページ前のページ
 


「歩美から背中が汚れてるって言われなかった?」
 くるみが訊いた。
「言われた」
 校舎の出入り口で歩美に拭いてもらったことを話した。
「その後、コートにテープが貼られてたり、糸がついていたりとかは?」
「事務所に戻ってから汚れた場所を確認したけど、なにもなかった」

 くるみはホワイトボードになにか書きながら考えていた。
「同一人物だったら……そうか」
 と、呟いていた。AYUMIの文字が薄っすらと残っていた。
「パズルの最後のピースが埋まったわ」
 怪盗エースが誰か、わかったみたいだ。
「トリックを暴くために必要なものを探してくるね」
 と言って、出て行った。

 くるみが出てからしばらくして歩美がやって来た。
「傘を返しに来ました」
 そう言って、栞さんにビニール傘を渡す。
「あれ、新品になってる」
 栞さんが歩美を見る。
「なにか問題でも?」
「いいえ。わたしは得したもの」

 くるみが事務所に駆け込んできた。手には釣り糸を持っている。
「いいところに来たわね。海東歩美」