BSS 前書き(ref1)
初期に書いていたまえがき
このたびはブラックショートショートシリーズを呼んでいただく機会に恵まれ、大変光栄に思っております。このページを見てくださっているみなさん、どうもありがとうございます。
このショートショートシリーズは、主として人の苦悩、死などをテーマとした黒いショートショートを中心とした連作です。個別の話には原則関連性はありません(ただし、関連しているように思える話もいくつか存在します。別の話ととらえるか、同じ話ととらえるかは自由です)。そして前編に渡りくらいムードの作品群です。
このようなショートショートを書いてみようと考えたのは、ブラックな作風というものを取り入れれば何とかかっこよく見えるだろう、みたいな安易な風潮でダークなものばかりかくひとがいるということに憤りを感じたからです。
ブラックなものが得意なのも別にかまわないし、それが好きなんであればいっこうにかまわない。けれど、中には人をとりあえず殺しておけば盛り上がるだろう、なんて安易に考えて殺す場合もある。
確かに僕自身、時にはそんな感情に流されて小説内の人物を殺すこともあります。でも、いくら罪に問われないからってばっさばっさ殺すというのもどうかな、と思ったりもするのです。自分が考えた登場人物だというのに、意味なく殺してしまうのはどうなんだろう、と。そう思いながらも弱い僕はまた意味のない死を描いてしまう。
だからせめて、少なくともこの100編だけでも、登場人物の死にある程度の意味を持たせようと思います。でないと、死んでも浮かばれない。
ブラックなのは好きだけれど、ホワイトなものも好きでないと、行きすぎてしまうこともある。それを理解しようと。それだけのために100編も書いていますが。
作品名:BSS 前書き(ref1) 作家名:フレンドボーイ42