ツインテール探偵くるみの事件簿
彼女は、1年生の生方里穂(うぶかたりほ)。里穂には友達以上恋人未満の男がいて、
「彼に恋人がいないか調べて欲しいんです」
「つまり、女がいたら排除しようってことね」
「違います。なんていうか、私のことどう思っているのかわからなくて。ひょっとしたら恋人がいて自分はただの友達ではないかと。でも恋人がいても彼を奪い取るとかじゃなくてきっぱり諦めようって」
彼女にとっては一大決心なんだろう。それをここに持ち込むのは間違えている。
「で、なんで俺が彼女と付き合うんだ?」
「ようは彼の心がどこにあるのか調べればいいのよ」
俺と一緒にいる現場を彼に見せ、反応を伺うというのだ。
「誤解されるだろ」
「彼が動揺すれば、わたしが事情を話してあげるの」
「判断するのはくるみなのか」
不安で仕方ない。
作品名:ツインテール探偵くるみの事件簿 作家名:へぼろん