ツインテール探偵くるみの事件簿
「くるみ、馬鹿じゃないもん」
確かに部室を間違うほど馬鹿じゃないだろう。景色が似ていて錯覚したのだ。ドアだけ見るとどの部室かすぐにわからない。探偵事務所から三つ目が望月さんの超常研だ。
図に書くとこうなる。
普段は、
1 2 3 4 5
くるみ 望 月
だが、その時は二人とも一つずつずれて、
1 2 3 4 5
くるみ 望 月
となる。望月さんがいた場所を見てくるみは探偵事務所を開けたと錯覚した。道具が散乱してそっちに意識がいってしまったのもあるだろう。
「じゃあ、わたしが開けたのは探偵事務所じゃなくて」
「昼休み、探偵事務所は閉まってたよ」
「開けたからちゃんと閉めといてって」
「開けたら閉めてね、だと思ってた」
くるみはがっくりと肩を落とした。
作品名:ツインテール探偵くるみの事件簿 作家名:へぼろん