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ツインテール探偵くるみの事件簿

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「あほらしくて付き合いきれないわ」
「だったら何しにこの部屋に入ったの?」
 栞さんが訊いた。
「わたしは栞の漫画の続きが読みたくて、あっ」
 章子さんが口に手を当てた。
「やっぱりあなたね。ファイルの位置が変わってたから変だと思ってた」
「え? え?」
 くるみが二人を交互に見ていた。
「言えば見せてあげたのに」
「葉桜学園の漫画部は純愛がテーマなの。それなのに副部長のわたしが」
「わたしの作品だって純愛よ」
「あなたのは歪んでいるでしょ」
「あれも愛の形のひとつ。それを否定する方が歪んでいるわ」

「あ、あのお」
 と、くるみが声をかけた。
「勝手に入ったのは悪いと思うけど」
 と、くるみに顔を近づけ指さした。
「わたしは最初から漫画同好会の部室に入るつもりだったの」
「じゃ、か、かぎを開けたんですよね」
 自信がなくなってきてるようだ。
「ドアにかぎがあることも、さっきのかぎが部室のだってことも知らなかった」
「へ?」
「わたしが来た時ドアは開いていたの」
 呆然としているくるみを残して、章子さんは部屋を出て行ってしまった。