ツインテール探偵くるみの事件簿
「これだけ見るとワトちゃんが犯人だね」
「俺が飯食ってる間にだれかが開けた可能性があるだろ」
「かぎはいくつあるの?」
くるみが栞さんに訊いた。
「五つ。あかずの部屋は先生が持ってるけど、持ち出された形跡はないって」
「栞ちゃんのは?」
「美咲が持っていた」
望月さんがポケットからかぎを出してみんなの前にかざした。
「あかずの部屋を開けてから一度も出してない」
五つあるかぎのうち、三つは使われていないのが判明。残りは二つ。妄想愛好会と俺が持っているかぎだ。
「倉田くんは風邪でお休みだから」
栞さんと倉田先輩は同じクラスなのだ。
「能登くんを呼びましょ」
数分して、妄想愛好会の能登が現われた。
「どうしたんですか?」
「部室のかぎは誰が持ってるの?」
「倉田先輩ですよ」
「決まりね」
栞さんが俺を見た。
作品名:ツインテール探偵くるみの事件簿 作家名:へぼろん