ツインテール探偵くるみの事件簿
毎朝くるみは部室に行く。なぜなら教科書をすべて置いているからだ。
「おっかしいなあ。かぎはどこだ?」
カバンの中にはバナナとスティック菓子が入っている。何しに学校に来てんだか。
窓枠にだれか座っていた。栞さんだ。人差し指を唇に当てている。くるみの背後に近付き、「だあれだ」と言って抱き付いた。普通は目隠しだろ。
「もう。そんなことするの栞ちゃんだけでしょ」
「当たり」
ほほにキスすると、くるみが数メートル飛びのいた。
「な、な、何すんの」
「ただの挨拶じゃない。ねえ」
と、俺の方をジッと見て、「しないわよ」と素っ気無く言われてちょっと残念。
『アンビリバボーアンブレラ事件』後、二人はすっかり仲良くなった。
作品名:ツインテール探偵くるみの事件簿 作家名:へぼろん