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奇譚~或いは現代に至る妖怪録~ 其の一

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「だろうな。もっとも、あの小娘は気づいておらぬようだが。まあ、あやつのことじゃ、そう時間をおかず出てくるであろう」
「彼女がその血を継ぐのでしょうかねぇ。だとしたら、霧ノ丞に伝えておかなければいけませんねぇ」
頷き合う1人と1匹の周りには人影もなく、光が灯るのを待つ洋燈(ランプ)が静かにぶら下がっているだけだった。