Apex of Sky Act.1~天空をみつめて~
大きな振り袖、肩には断ち切りがあり、朱色の広い袴の下には白い足袋と下駄が覗いていた。
そう、巫女服だったのだ…。
「わちがこのクラスの担任の雪之荏 玲じゃ。皆、遅れてではあるが、よろしゅう頼むぞ。」
意外と丸みのある、しかし通る声だった。古臭い口振りは、おそらく巫女服と並んでの変わり種だろう。
しかし何故巫女服をわざわざ着ているのだろうか。僕は十中八九趣味であろうと目星を付け、手を挙げた。
「うん?何じゃ?」
作品名:Apex of Sky Act.1~天空をみつめて~ 作家名:Sizuqh