小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

陰陽戦記TAKERU 前編

INDEX|57ページ/108ページ|

次のページ前のページ
 

第七話 水の探索者


 それから数日後、8月に入ってすぐの頃だった。
 俺の家に香穂ちゃんや拓也がやって来て丁度借りてきたビデオを一緒に見ていた。
 今回のは『名探偵ドイル』の映画だった。
『犯人はアンタだ!』
 クライマックスで犯人が誰なのか判明する、
「やったぁ! アタシの言った通り!」
 加奈葉は両手で拳を作り喜ぶ、実は加奈葉は先に犯人を言い当ててやがった。
「お前さては1回見ただろ?」
「そんな事ないわよ、これ初めてよ! 弥生に犯人の見つけ方を聞いたのよ」
 加奈葉が言うには弥生は探偵物やミステリー物に詳しく、推理小説や探偵漫画の犯人やトリックをズバリと解いてしまうのだと言う、そういやミステリー研究会に入ってたな、あいつは……
「一番怪しくない奴が大体犯人なんだって、それに暗号やダイイングメッセージの解き方も出てるって、」
「あいつ探偵でもやるのか?」
 あいつの両親警官だから自分も警官になるって言ってたような…… 
「でももっと凄いのがいるんだってさ」
「マジかよ?」
「うん、弥生の従兄」
 そいつは弥生の1つ年上で大学生で、昔この辺に住んでいたらしい、今夏休みでこっちに帰って来ているらしいが……
「上には上がいるもんだな〜」
 俺は手元のジンジャエールを飲み干した。